蒸留酒あれこれ
前述の通り、原材料を発酵させてつくった醸造酒から蒸留酒は作られます。水とアルコールの沸点が違うという事を利用して、アルコール濃度の高い液を作り出すわけです。
焼酎とウイスキーは原材料が違い、イメージも随分と違いますが、どちらも蒸留酒です。その製法については違いを比較されることがあります。
ちなみに焼酎には本格焼酎と甲類焼酎、混成焼酎がありますね。ウイスキーの方ではとモルトウイスキー、グレンウイスキー、ブレンティッドウイスキーに相当する感じでしょうか。
そもそもウイスキーと焼酎の違いですが、それは、麦芽が入っているかどうか、と酒税法上で規定されています。本格焼焼酎では麦芽の代わりに麹が入っています。麹を使うことで、甘い糖液は使用しなくてもよく、アルコール濃度の高い醪(カスを濾していない状態の酒)を作ることができます。イモ焼酎醪のアルコール濃度が14%、穀類焼酎が18%になります。焼酎の場合、一回の蒸留で40%前後の原酒になります。
ウイスキーも焼酎もどちらも発酵は30度前後の高い温度で行います。発酵期間はウイスキーで数日間、焼酎は3週間程度です。麹を使って長期間の醗酵をさせると、クエン酸によって安全に醗酵でき、糖分が必要以上にできないという特徴があります。また、長期発酵すると、刺激のある臭いが醗酵中に飛び、香りがいい原酒をつくれます。
更に、ウイスキーではきれいに濾過した糖液で醗酵させますが、焼酎では原液自体をそのまま醗酵させます。焼酎とウイスキーはこうした点が違います。